【訃報】天才作曲家 小林亜星（８８）さん、心不全で逝去　多くの名曲を残す

　「北の宿から」、“この木なんの木”のフレーズで知られる「日立の樹」などを手がけた作曲家で、ドラマ「寺内寛太郎一家」にも主演し、黒縁の丸メガネに大きな体でタレントとしても親しまれた小林亜星さんが５月３０日、心不全で亡くなった。８８歳。所属事務所への取材で分かった。小林さんは都内で妻と二人暮らし。亡くなった３０日に容体が急変し、救急搬送されたが、そのまま帰らぬ人となった。

　所属事務所関係者は「前日まで普通に食事もしてお酒も楽しんでいた。急にこういう事態になった」と話し、遺族も関係者も突然の訃報に悲しみ。

　亡くなった当日は急に具合が悪くなり、都内の病院に救急搬送されたが、意識が戻ることはなく、そのまま亡くなった。

　関係者は「持病もなかった。コロナがあって一年間ちょっと、仕事はセーブしていたので、外にも出ていなかった」と説明。大きな体を揺らしながら歩く姿もまぶたに残るが、「年齢的なこともあるので、体は弱った。歩くのが苦手だった」と明かした。

　葬儀、告別式は近親者で執り行ったといい、コロナ禍のため、お別れの会は予定していないという。

　小林さんは、５月２２日には、「日立の樹」など多数を共作した作詞家の伊藤アキラさん（５月１５日に死去）の訃報に際し、「プライベートではお酒も呑まず、大変真面目な方でしたので、私のような飲兵衛とはほとんど接点はなかったのですが、仕事ではいつも彼の歌詞が回ってくると、スムーズにメロディをつけられるという、気が合うのか合わないのか、そんな不思議な関係でした」と追悼コメントを発表していた。